整体とパーソナルジムの上手な使い方

整体や整骨院、鍼やマッサージなどに行くと「痛み」が良くなるけど、またすぐに痛くなってしまう。でも運動をしようと思っても痛くて動けない。病院では運動を行なってくださいと言われるなど、医療機関とフィットネスジム、パーソナルジムの間で板挟み状態となり、何をしたらいいのかわからないという方は多いのではないでしょうか?

ここでは、整体(整骨院や鍼などの治療院を含む)とパーソナルトレーニングをどのように利用していくのが良いのかご紹介していきます。

町田

ボディメイクサロンRiriのご紹介です!!
Ririでは、肩こりや腰痛などの慢性痛、姿勢不良、体力づくりといったお客様のお悩み、目標に対して、整体、エクササイズ、ヨガ、筋力トレーニング、食事指導を用いて包括的にアプローチしていきます。

志木、新座、朝霞エリアで体のお悩みがある方はぜひRiriの体験「ボディプランニング」をお試しください!!

慢性的な痛みと原因

2023年の厚生労働省国民生活基礎調査では、有訴者の症状として

男性
1位腰痛、2位肩こり、4位手足の関節が痛む
女性
1位腰痛、2位肩こり、3位手足の関節が痛む

が上位に入りました。

また、慢性疼痛の有病率や医療機関への通院治療状況に関する大規模な調査では、慢性的な痛みを抱えている人の割合が13.4%で、中でも最も多い症状としては腰痛が58.6%となっています。さらに、原因別で見ると疾患名の特定できないよう背部の痛みが48.9%となっています。

しかし、痛みに関する治療を受けた約78%が、満足いく痛みの軽減は得られていない状況となっています。

つまり、日本人の10人に1人は慢性的な痛みに悩み、その48.9%が痛みの原因がわかっていない状況ということになります。

なぜ慢性的な痛みは起こるのか

痛みは急性疼痛と慢性疼痛と分けることができます。急性疼痛は主に、命にかかわるような状況をできる限り早く察知し,身体を守る行動をとるためのシステムの一部とも考えられます。対して、慢性疼痛はある程度(3ヶ月以上と言われることが多い)の期間続く痛みを表します。

慢性疼痛の場合は、きっかけとなる外傷や急性疾患があるとは限らず、これらの痛みは生物の危機管理において基本的に意味をなさない痛みであり、近年は、慢性的な痛みは筋や神経だけの問題ではなく、心理的側面や社会的側面の影響を受けるものとされています。

慢性疼痛の原因には、侵害受容性疼痛、神経傷害性疼痛、痛覚変調性疼痛が提唱されており、どの痛みにおいても共通するものは、入ってきた感覚に対して体が過敏に反応したり、痛みによってさらに痛みを引き起こす「感覚処理の異常」です。本来体が危機的状況だから脳が痛みを発するはずが、ストレスや、不良姿勢などの精神的、社会的な背景によって常に体が危機的状況であると判断し、危機的状況でないにもかかわらず痛みを発してしまうと考えられます。

急性、慢性的な痛みと整体

整体では、急性の外傷時保険が適用される整骨院や、鍼灸、ハリ、あん摩マッサージ指圧師、民間のリラクゼーション目的の整体など広く存在します。

先ほどご紹介した、急性な外傷である、骨折の整復や肉離れなどは整骨院等で治療を受けることができます。では、慢性的な痛みはどうでしょうか?

マッサージなどの徒手療法は、慢性痛に対して、手技の種類に関係なく鎮痛作用があるとされています。これは、痛み伝達に関わる神経活動が抑制されることによるものです。細かくなると徒手療法のやり方によって脳の反応は異なることもありますが、簡単に表すと、触ることで脳が刺激に対して安全であると理解し痛みを和らげるということです。

また、急性痛に関しても疼痛抑制を増加させることで、損傷組織、炎症組織の治癒を促進すると示唆されています。

その他、プラセボ効果として、痛みが和らぐかもしれないという期待、人とのコミニュケーションにより、実際に鎮痛に関わる神経伝達物質が反応し、鎮痛効果につながるとされています。

ここまでをまとめると、整体や徒手療法によって、急性痛は組織損傷や炎症の治癒により痛みが軽減され、慢性痛においては、痛みに関わる神経活動の抑制による鎮痛、痛みが治るという期待、人とのコミュニケーションによるプラセボ効果による鎮痛が期待できるということです。

では、整体だけで悩みは解決できるのでしょうか?

運動療法の必要性

急性痛は、組織の炎症や、組織損傷などが原因であるため安静や徒手療法が必要であると考えられますが、慢性痛には原因となる組織の損傷や炎症がありません。となると、痛みの原因は痛みであり、この痛みが、感情や、思考、認知、不活動、抑うつ、能力低下など、体だけでなく、心にも影響を及ぼします。そして、脳はこの身体的、精神的な危機から守るために痛みを増悪させていきます。

徒手療法により痛みは一時的に和らぐことは先ほどご紹介しましたが、この痛みの背景にあるのは、姿勢や労働環境、ストレス、食事といった身体的要素、精神的要素、社会的要素から生まれる「脳の判断」です。脳が危険と判断し痛みを引き起こしているため、整体によって痛みが和らいでも、同じ姿勢、同じストレス、同じ食事では、再び脳が危険だと判断し、痛みを引き起こしてしまうため、「イタチごっこ」になってしまいます。

この「脳の判断」を正常化させるために必要なのが「運動」です。

運動や運動による痛みの恐怖から運動機会が減ると、普段、地面や天気、環境などから得られる感覚入力や、運動出力が減少し、脳内のボディマップ(自分のイメージする自分自身の体の大きさや各部位の場所)が崩れます。

つまり、脳として自分の体がどこにあって、どんな状態かわからなくなっているわけです。
例えば
・「けんけんぱ」のような動きも頭ではわかっていてもできない
・何もないところでつまずく
・体がふわふわしていて自分の体のような感じがしない
・首のこりが気になってずっと首を触っている

といった状態が挙げられます。

自分がどこにいるのか、どんな状態なのかを脳に教えてあげるためには、痛くないという動きや経験、様々な感覚入力を促す運動が必要になります。

痛くない動きという経験を含めた、様々な運動には

・呼吸
・ストレッチ
・筋力トレーニング
・バランストレーニング

などが挙げられ、これらの運動を利用し「関節の位置」「筋の収縮感」「筋の伸長感」「重力」などを知覚、脳のボディマップを形成していきます。

整体と運動療法を組み合わせたRiriでのアプローチ

私たちボディメイクサロンRiriでは、整体と運動療法を組み合わせ、痛みや動きづらさへの対処的なアプローチ、運動を用いた、根本へのアプローチをおこなっています。

具体的には、慢性的な腰痛の場合、痛みがある状態での運動は更なる痛みを引き起こすため、整体や呼吸エクササイズで身体的リラックスを作り、ストレッチやエクササイズを用いて腰痛によって弱化している筋の活性や、痛くない運動のバリエーションを増やしていきます。また、痛みには心理的、社会的な要因が含まれることから、デスクワークの間のストレッチや、食事の改善など生活習慣改善のご提案を行います。

整体とパーソナルジムの上手な使い方

私たちRiriは医療機関ではありませんので、お客様の痛みや不調に対して、レッドフラグとして医療機関の受診を勧めることがあります。
急性な怪我や、ぎっくり腰などは、医療機関や、整骨院での治療が必要になりますし、急なめまいでは耳鼻科や脳神経外科の受診を促します。

イメージとしては急な痛みや不調は医療機関や治療院を受診し、慢性的な痛みは医療機関と併用しながらパーソナルジムや、ご自宅、スポーツクラブなどで運動を行うことが整体とパーソナジムの上手な使い方だと考えます。

大切なのは、整体で体の痛みが和らいだら「歩いて帰る」など痛みがない状態で動くことです!!
整体やジムは痛みを不調を改善するための手段の一つであることを忘れずに上手に活用していきましょう!!

参考

厚生労働省国民生活基礎調査2023「世帯員の健康状態」

服部 政治 日本における慢性疼痛保有率 日薬理誌(Folia Pharmacol. Jpn.)127,176~180(2006)

川村博文、西上智彦、伊藤健一、大矢暢久、辻下守弘 疼痛に対する物理療法・運動療法 JpnJRehabilMed2016;53:604-609

猪狩裕紀 牛田享宏 慢性疼痛のメカニズムとアセスメント 特集「慢性疼痛のリハビリテーション医療」JpnJRehabilMed2021;58:1216-1220

重藤隼人 「徒手理学療法の鎮痛メカニズム」徒手理学療法  22(2):97–103, 2022

勝又泰貴、竹井仁、若尾和昭、中村学、美崎定稔「筋膜リリースの効果の持続時間に関する検討」

信迫悟志、今井亮太、大住倫弘、森岡周「慢性疼痛に対するニューロリハビリテーションの取り組み」 理学療法学 第43巻Suppl,No.1 37~41頁(2016)

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