低血糖とMCTオイルの活用

・食後眠くなる
・朝起きて身体がダルい
・暴飲暴食をしてしまう
・無性に甘いものが食べたくなる

このような症状に悩まされている方や、これらの症状でダイエットが上手く進まないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

この背景には、炭水化物を制限する無理なダイエットや、日頃から精製糖(砂糖など)を多くとっていることによる低血糖、機能性低血糖が深く関わっています。

低血糖、機能性低血糖とは?についてはこちら↓

今回は、上記のような低血糖から起きる症状に対して、どのようにMCTオイルを活用していけるのかご紹介していきますので、低血糖でお悩みの方や、ダイエットが上手くいかない方、MCTオイル買ったけどどのように使ったらいいかわからないという方はぜひ参考にしてみてください。

低血糖とは

血中のグルコース(糖が分解されたもの)の量を血糖値と言います。食事において消化吸収するために必要な働きのため、健康な方でも食事の前と食事の後では値が変化します。食後の血糖値は140mg/dlを目安にコントロールされます。そして食後2〜3時間で70〜110程度に戻ります。

健康診断での空腹時血糖の基準値は70〜110mg/dl程度とされていますが、ボディメイクサロンリリでは不調のない体を目指す上で、90〜100mg/dlを基準としています。

この空腹時血糖と食後の血糖値の変化は膵臓や肝臓から分泌されるホルモンによって調整されていますが、血糖値が常に低い状態、または急な血糖値の変動が続くと、ホルモンの過剰分泌によりホルモンを分泌する器官が疲労します。

その結果血糖が上がらなくなり、日常的な眠気やだるさといった症状を引き起こします。これを慢性低血糖と言います。

また、炭水化物を食べることによって低血糖になる方もいらっしゃいます。
これは、空腹時に炭水化物を食べることにより急激に血糖値が上がり、血糖値を下げる働きを持つインスリンが過剰に分泌され、急激に血糖値が下がってしまうためであり、機能性低血糖と呼ばれます。

これは、精製糖の過剰摂取つまり、甘いお菓子や飲み物を常態的に食べ飲みしたり、そこに空腹時間が長すぎたりなどが合わさることによる血糖の急上昇、急下降ににより起こりやすくなります。

そのため、血糖をコントロールする能力が原因で眠気などの症状が起きる場合、「糖質」が原因と結論づけるのではなく、なぜ糖質をうまくコントロールできないのか、食生活を見直す必要があります。

では、血糖をコントロールし、低血糖による症状を予防・緩和するためにはどうしたら良いのでしょうか?

MCTオイルを活用し、血糖の変動を緩やかにすることを目指しましょう。

MCTオイルとは?

MCTオイルは「中鎖脂肪酸」と呼ばれるもので、Ririで取り扱っているメルローズのMCTオイルは、100%ココナッツ由来のものとなっています。

肉に多く含まれる脂肪は「長鎖脂肪酸」と呼ばれ、摂取すると小腸で消化吸収されてから脂肪組織に一旦蓄積され、必要に応じて肝臓で分解されます。一方MCTオイルは、小腸から直接肝臓に移動し、分解されエネルギーとなります。この代謝経路の違いが、「体につかない脂」「エネルギーになりやすい脂」と言われる理由ですね。

mctオイルについての詳細やダイエットへの活用についてはこちら↓

低血糖症状の予防にMCTオイルを使う

それでは今回のテーマである、低血糖とmctオイルの活用ですが、どのように結びついていくのでしょうか?

低血糖や機能性低血糖の改善のために大切なことは先ほどご紹介したように「血糖を安定させること」でした。

食前にMCTオイルを摂ることで素早く消化吸収されるため、食後の血糖、血中脂質の急上昇をおさえることが可能になります。

急上昇を抑えることで、血糖を下げるインスリンの働きを正常化させると共に、血糖が下がりすぎないように分泌されるアドレナリンやコルチゾールといったホルモンの分泌も正常化されます。

具体的な数値として、血糖の測定ができる方は、1日を通して90〜140の間に収まるようにコントロールできることが理想です。この理想の数値に近づくためのMCTオイルの量やタイミングは人によって異なりますが、リリでは、初めて使う方は5g程度から使用し、10g程度まで増やしながら使用していきます。また、食前または食事と一緒に1日3回摂取していきます。

その他、血糖をコントロールするためには主食である「炭水化物の種類」も大きく関わります。

玄米などの身精製穀物の活用や主食の量によって血糖の変化、眠気などを観察していきましょう。

MCTオイル使用時の注意点

MCTオイルを使う際、加熱調理には向いていません。

高温で加熱するとMCTオイルの成分が変質して、MCTオイルの恩恵を受けられなくなる可能性があります。

調理用オイルの発煙温度がだいたい200度前後なのに対し、MCTオイルは140〜160度とかなり低いためすぐ煙が出てしまいます。
MCTオイルはサラダなどの加熱しない料理にかけたり、調理済みのスープや味噌汁、コーヒーに混ぜたりして摂取してみて下さい。

また、MCTオイルは開栓前後に関わらず、基本的に常温保管がオススメです。

ただし、紫外線に弱いので、直射日光や蛍光灯の光によって劣化する場合がある為、光を避けられる暗所で保存する、もしくは遮光性が高いガラス瓶に入れて保存するのがオススメです。

こちらの記事にも使用方法を書いてありますので併せてご覧下さい。

私たちの体は食べたものでできている

今回低血糖のためのmctオイル活用をご紹介しましたが、低血糖の根本には、mctオイルをこれまでに摂ってこなかったことではなく、炭水化物の食べすぎ、抜きすぎ、栄養過多、偏りなど「食生活の乱れ」が深く関わっています。

巷では「mctオイルを摂るだけ」「mctオイルをとれば炭水化物を抜いても大丈夫」など甘い言葉が多く存在しますが、健康のためには「適切な量、バランスの食事」が大切になります。

健康のために、1日3食、主食・主菜・副菜のバランスを整えつつ、日々のお食事にMCTオイルを活用してみてはいかがでしょうか。

参考

・倉賀野妙子 他「中鎖脂肪を用いたビスケットの単回摂取による血中脂質・血糖値の動向」栄養学雑誌 Vol.66 No.6 287~294 (2008)
・井出肇「中鎖脂肪の血糖降下作用とインスリン分泌作用について」日内会誌第60巻第2号
・Hans Kaunitz「中鎖脂肪酸トリグリセリドの生物的効果」栄養と食糧Vol. 26 No. 6 337~342 1973
・厚生労働省 e-ヘルスネット「血糖値」